【西川さんと遊ぼう】#20 一発物攻略法【意外と難しい】

Lesson

みなさん、普段の練習、大変お疲れ様でございます。
今回のトピックはこちら。
一発ものの弾き方
です。

我々ジャズミュージシャンの中では、意外と苦手に思っている方もいらっしゃるのでは無いでしょうか。
2-5フレーズをたくさん覚えている方に多い印象があります。
逆に、ポップスなどではこちらが主流なので、ちょっとファンク系、ポップス系のセッションに行った時とかに必須のアイディアになります。
あと、誰かのオリジナルを弾く時。
スタンダードでずっと同じコードが続き時にも役立つものなので、苦手な方はこれを機に挑戦してみましょう。
今回はBbm7一発を想定しています。

コンピング

バッキングのアイディアです。
今回ご紹介するものは、ざっくり説明すると、
カツカツするか、ふわっとするか、それ以外かです。

1.カツカツする
つまり刻むと言うことです。
和音でカッティングしたり短音でカッティングしたり、指でカッティングしたり。
これであれば、別にトップノートに動きが無くてもいいので、グループだけを気にしていれば間違いなく大丈夫です。
カッティングでメロディーを弾きたくなった場合は
ソリストや、周りに配慮して、
音をぶつけたり、うるさくしないようにしましょう。
最初の頃は
ピアノがいたり、静かなシチュエーションだったり、ソリストがコードソロをしていたら短音カッティング、
グルービーで盛り上がる時はピアノがいても和音でカッティング
みたいな感じで機械的に分けてもいいかもしれません。

2.ふわっとする
長い音を弾くこと。
つまり場のハーモニーを掌握して雰囲気をペーストするということです。
ソリストの想定しているハーモニーと離れていても邪魔なのでよく耳を凝らして聞いてみましょう。
つまり、ソリストがドリアンを弾いているのにこっちがb6を弾いていたらぶつかるということです。
しかし、それもまた一興。

基本的に、ドラムとベースが細かく動いていてピアノがいない場合なんかはコントラストが効いてとても効果が高いです。
カッティングをしたことがない方も安心。
動画では11とか9をテンションとして使っています。11が入ると煌びやかですよね。

3.それ以外

それ以外とぼかしていますが、動画では付点四分でリズム遊びしています。
そしてそのままメトリックモジュレーションしそうに。

メトリックモジュレーションはリズムの転調のようなもので、もともといるリズムをまた違うふうに分割して、あたかも別のリズムに変わったかのように振る舞う奏法です。
つまり、例えばこの場合は、四分音符が四つで一小節ですが、これを付点四分音符四つで一小節というふうに捉え方を変えるのです。
すると、まるで曲全体のテンポがガクッと下がったようになります。
今回は付点四分を四つで取りましたが、別に三連符を四つでとってもいいのです。
いろいろ試してみてください。

あーもう難しくてわからん!!
という方は一度バッキングをおやすみしても良いでしょう。
自分が弾かないことで他の人が弾く余白を与えたり、全体の情報量を下げることで、聴衆の頭の中が整理されてより注意深く聞いてくれるようになったりします。

フレーズで弾く

一旦、2-5のフレーズを分割して弾いてみましょう。
2 のところだけを弾くのです。
もちろん2のフレーズは百戦錬磨の古くから伝わるフレーズなので、余裕でかっこいいです。
だが短い。
2のフレーズ同士を繋がると上手く繋がらなかったり、アクの強い2人が並んじゃって上手くやらないと馴染まない感じになります。
それぞれ単体だとかっこいいのに。
つまり、違和感なく一つの2フレーズを馴染ませる練習をしましょう。

スケールで弾く

2のフレーズを馴染ませるためにもスケールを使ってもいいでしょう。
そうでなくともスケールを基に弾いていく事は一つ有効な手段なのかもしれません。
ただスケールの上げ下げをするだけだと、速弾きでもしないとかっこよく無いので一工夫しましょう。
インターバルを意識してみたり、トライアドを意識してみたり。
僕は、Bbm7というコードの上にスケールの透明なレイヤーを貼って、その中でトライアドだったり、インターバルだったり、別のコードトーンだったりを意識して弾いてます。
たぶん。
つまり、スケールで弾こう!とは言っても、もっと根本的にはコードトーンで弾いているわけです(ェ

リハモする

リハモしだしたら、もうなんでもありです。
自分の感性が許すままにリハモして弾いてみましょう。
代表的なものを書いておきましたのでご参照ください。
アウトするっていうのもこの辺りの話が殆どです。

モチーフディベロップメント

モチーフを一つ作ってひたすらこねくり回す手法です。
音を足したり、伸ばしたり、縮めたり、音を減らしたり。
この辺りはまた動画を作りたいところです。
動画では2のフレーズのディベロップメント、そしてゼマティックディベロップメントの話を紹介しています。

まとめ

今回は一発ものの攻略法の概略でした。
それぞれの手法はそれ単体でかなり掘り下げることができますし、なんなら、極論すればそれだけで全ての曲が弾けます。
いずれ深く突っ込む動画ができたらなぁと思います。

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