新年初の撮影分です
新年初ライブの池戸さんとのギターデュオの際、質問を受けたのでその回答です。
最近のギタリストたちは皆,1人で2人いるかのように、バッキングとソロと弾いているが、どうやってんの?
そんな質問にお答えします。
僕も常々疑問に思っておりましたが、なぜか気がついたらできるようになっていました。
予想
1人で弾いてるのに2人で弾いているように聞こえる。
ということはどういうことなのか少し考えてみましょう。
一、別々の旋律が同時に聞こえてくる
クラシックの曲のように別々の旋律が聞こえてきたら2人いるように感じることでしょう。
二つの旋律が同じように動くのではなく、片方が上昇していればもう片方は下降していく、音数の違いなどもあるとより際立つことでしょう。
ニ、コードとメロディーがそれぞれ独立して聞こえてくる。
メロディーの隙を縫ってコードが鳴らされたり、メロディーとコードが同時に聞こえたりすると2人いるように聞こえるかもしれません。
メロディーは単音、コードは複音なので、音量差に注意です。
また、ギターは低音の方が音が良く出る個体が多いので(主観)高音部であるところのメロディーが際立つようにピッキングのタッチを分ける必要があります。
以上のことを踏まえて練習していきましょう。
例題を作ってきました。
指の独立を図る
ギターで二つの旋律を弾く際は少し知恵が必要です。
ピアノと違って我々には4本の指しかないのです。
polyphonyの一番簡単な形は、高音を固定して低音部を動かすことなのでまずはそこから始めましょう。
上記譜面の最初の1段目は小指でメロディーを弾いてその他の指でスケールをなぞるもの。
2段目のものは人差し指でメロディーを弾いてその他の指でスケールをなぞるものです。
メロディーが途切れないように、メロディーが、際立って聞こえるように強弱に気をつけて練習しましょう。
さて、そこ先のものは2音の和音の例です。
メロディーで指が一つとられているので残りの指で弾きやすいものは現実的にはこういったものになります。
体に叩き込みましょう。
実例
さて、少し実践的にしてみましょう。
2-5-1-6を使ってメロディーとコードについて考えます。
最初の譜例が昔ながらのスタイルでコードのトップノートにメロディーがきて、ダウンビートで弾いてから空いた指で続くメロディーを弾くパターンです。
だんだんコードを増やしてメロディー全てをボイシングするようにしています。
これはこれでカッコいいですが、まだまだ2人いるようには聞こえません。
そこで二つ目の例です。
こちらはメロディーとパッキンが別々のリズムで絡み合うように設計されています。
こんな感じでメロディーの合間合間に空いた指で弾けるコードを混ぜていくといいですね。
慣れてくればだんだんと自分の思うようにアドリブでできるようになるはずです。
大事なことは、自分が今どこのコードを弾いていて、指板上でそのコードトーンが正確に光って見えているか、という方です。
まとめ
今回は1人で2人分弾く方法を考えてみました。
またいい練習方法を思いついたら取り上げてみようと思います。